経営陣から見る近代欧州サッカークラブの歴史 マンチェスターユナイテッド編 前編
まず、書いておきたいのはあくまで、ここで語るのは経営陣であることです。経営ではないです。経営わかりません。当シリーズ「経営陣から見る近代欧州サッカークラブの歴史」はオーナーを深掘りし、移籍での意思決定を考察ないし邪推していこうと思います。
ということで初回の特集はマンチェスターユナイテッド。
ファーガソンの勇退後低迷を続け、大型補強を繰り返すもCL圏内を行き来する残念な結果を続けています(残念なのは、ユナイテッド比でと言うことで)
その結果を、プレミアリーグ全体が強くなったことも一因として考えられますが、その一方で明らかにフロント陣の失敗が招いたと言われています。
今回はなぜ今こういう状況になったのか、どこがターニングポイントだったのか。そもそもオーナーはどのような本職をしているのか。などを今回書いていきます。
と、思ったのですが書くことが多かったので前編、中編、後編に分けます。この前編で、オーナーのグレイザー一族について書いていきます。
中編ではクラブの稼ぎ方について
後編には、今のユナイテッドの惨状へとつながったターニングポイントを解説。そしてここ十年の移籍を振り返り、総評を行いたいと思います。
ということで、ひとつよしなに。
グレイザ一族
マンチェスターUのファン出なくてもグレイザーが嫌われているということをご存知な人も多いと思います。
と言うことでグレイザーとは何者かご紹介。
まず、グレイザー一族のドン、マルコム・グレイザーを紹介。1928年ニューヨーク出身のユダヤ人。幼少期貧乏であったそうで、それが後々の意思決定に影響を与えたのかもしれない。
そして、1984年にファーストアライドコーポレーションを設立。ショッピングモールを所有・賃貸するアメリカの不動産持ち株会社。だそうです。詳しくはウィキでどうぞ。
1995年には、世界最高のスポーツの一つ、NFLはパッカニアーズを買収。スタジアムを自治体の負担にさせて新たな球場を建設。
そのことをえらく怒る方もいるが、アメリカには多数の都市があり、住民はプロスポーツチームがあるのが住む決め手という方が一定数いるため、実は球団、自治体ともにウィンウィンの制度ではあります。
とんとん拍子にスカッドは強化され2002年にスーパーボウルを制覇。しかし、2007年以降地区優勝がないなど、正直チームの強化に興味がないように評価されている。
そして、2005年にマンチェスター・ユナイテッドを買収。詳しいことは次節に書くため割愛。
ただ、当時に投資対象として他クラブとユナイテッドを比べてみると、レアルやバルサが選挙で経営陣が決まる為稼ぐのが難しく、バイエルンやセリエA勢もオーナーがしっかりしてしまっている以上、三冠し名将ファーガソンがいるというマンチェスター・ユナイテッドに目をつけるのは正しいとは思う。当時のユナイテッドはガバナンスがゆるゆるだったらしかったしね。
そのマウコムグレイザーも2014年に死去。ユナイテッドの権利は家族に分けられた。そのため今のユナイテッドのオーナーはグレイザー一族と表記されるのである。
買収方法のえげつなさ
さて、2005年にグレイザー家がレバレッジド・バイアウトしました。
と言われても私にはなんのこっちゃわからないので、2020年11月号のフットボリスタ内のワンコーナー、szakekovciさんプレゼンツ、サッカーファイナンス用語集から引用します。
通称「LBO」買収対象のクラブが生み出すキャッシュを返済原資として借入を行い、借りた金と自己資金を合わせてクラブを買収する手法。この借金はクラブが返すことになる、グレイザー家のマンチェスター・ユナイテッド買収が代表例
ということらしいです。つまり、チェルシーのアブラモビッチやマンCのマンスールのように身銭を切ってるわけではなく、クラブに借金をさせて自分が儲けるという…
実際に、グレイザーは配当金という形で利益を上げていて、ここ五年で1億1100万£もクラブから吸い上げています。(ちなみにチェルシーは4.4億£、エバートンは3億£をオーナーから資金投入されています)
このコロナ禍でもグレイザー家が絶好調。そもそもユナイテッドの収入がしっかりしているというのもあるが、しっかり配当されたみたいです。
ファンの嫌悪
ここ十年間、トップシックスでオーナーから資金投入されていないのは実はユナイテッドだけ。今夏の市場まではアーセナルのクロエンケも資金投入してなかったが、アトレティコからトーマス獲得の際、クロエンケのジョルシュ・クロエンケさんが父を説得し重たい腰を動かしたというお話が出たためグーナーは大歓喜!
ユナイテッドもOBエブラがいうにはアブラム・グレイザーとジョエル・グレイザーはやる気のある人のようなので、この二人の名前が出たら注意深く読んでみてほしい。
・労働者のスポーツであるフットボールで、利益を巻き上げているという嫌悪感がファンの間に巻き起こっているそうな。
・グレイザーは最後まで、フットボールを知らない男たちである。(リヴァプール、レッドソックスのはうまくやっているというのに)なぜ、フェランやべキスタレインを投入しなかったのかは謎。結局お金を巻き上げられてしまい交渉で後手をとっている。
・ちなみに2017年の夏の報道ではグレイザー一族によって、ユナイテッドの移籍金は制限されている、と報じられた。
・イギリス人のアメリカ的なものへの嫌悪感も含まれていると考察する記事もある。
・グレイザーは本当の天文学的数字を提示されない限り、どんなオファーも首を縦に振らない様子。(天文学的数字とは大体40億£と言われているが、これはソースがあやふや過ぎ)
・そして、実際に、サウジアラビアのジャーナリズム?なにそれ美味しいの?王子からのオファーも退けたという。
急に箇条書きになったのは疲れたからです。
最後に
ここまで、稚拙な文を読んでいただきありがとうございました。
正直、ソースなどはあやふやなので話半分に読んでいただけたらと思います。
前回投稿したのが11月の1日なので、4週間近く投稿が開いてしまったことになります。申し訳ありませんでした。
企画と構想はまとまっていたのですが、いかんせん意欲が湧かず…調べることもそれなりにあって…(泣き言)
投稿していなかった間にもアクセスしていただいた方に感謝、感謝でございます。私の執筆モチベーションに大きく貢献してくれました(何様)
こちらの記事を参考にさせていただきました。